【電気工事士1種】高圧受電設備の単線結線図を覚える3つのコツ!短期間で合格する秘訣

あなたが電工1筆記試験に合格するには、高圧受電設備の単線結線図を覚えることが絶対条件だということは短期間で合格する秘訣!高圧受電設備の単線結線図の丸暗記が最最重要ポイントで説明した通り。

本記事では合格に直結する単線結線図の覚え方3つのコツについてあなたにお伝えする。

  1. 4つのブロックに分けて覚える
  2. 機器の名称は「英語略表記+英単語+日本語」をセットで暗記
  3. 接地工事を一緒に書き込む

覚え方によって合格レベルに早く到達できるかが決まってくる。ぜひ習得してほしい。

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高圧受電設備の単線結線図を覚えるコツとは

  1. 4つのブロックに分けて覚える
  2. 機器の名称は「英語略表記+英単語+日本語」をセットで暗記
  3. 接地工事を一緒に書き込む

4つのブロックに分けて覚える

ブロックに分けて覚える方法は、おすすめ参考書(すぃーっと合格)で提案されている方法と同じ。

ただ、学生さん(S君)に説明したとき、単純なブロックに分割し、「正確な言葉(説明)」よりも「身近な言葉」で説明したほうが反応が良かった。反応が良かったということは、記憶に残りやすい=合格に直結しやすいということ。

だから、あなたにも次の4ブロック分けして覚えることをおすすめする。

  1. 電力会社との責任境界&地絡保護
  2. 電力会社による電気料金請求用機器
  3. 電力がうまく使用されているか電験取得者がチェック
  4. 低圧200V/100Vへ

1.電力会社との責任境界&地絡保護

単線図の最上流に位置するこのグループは、電力会社との責任境界&地絡保護

地絡を検出して、地絡が起こったら電路を切るのが重要な役目。

そのために、この部分には

  • 地絡を調べる ZCT+ZPD
  • 地絡を判断する DGR
  • 電路を遮断する LBS(区分開閉器)

を書き込む。

暗記ができたあなたは、合格の最重要装置であるLBS(高圧交流負荷開閉器)や地絡事故遮断装置をマスターするために「柱上用気中開閉器PASと地中線用ガス開閉器UGS試験問題の重要ポイント」を見てほしい。

2.電力会社による電気料金請求用機器

2番目のブロックは、電力会社の関連会社の職員が、需要家がどれだけの電力を使用したかを電力メータで確認するブロック。

だから、ここのあるのは
電力量計 Wh
電圧計と電流計(の複合器) VCT

暗記ができたあなたは、合格の重要装置である VCT(電力需給用計器用変成器)をマスターするために、電力需給用計器用変成器VCTの試験問題対策で押さえておきたいポイントとは?を見て欲しい。

3.電力がうまく使用されているか電験取得者がチェック

需要家側監督者の電気主任技術者(いわゆる電験取得者)が、電力が正常に効率良く使用されているかをチェックするブロック。

電圧・電流計、力率計(cosφ)
遮断機 CB


あと、雷による被害を減らすための避雷器 LA もこのブロック。

4.低圧210V/105Vへ

6,600V を 210V/105V に変圧するブロック。

だからメインはトランス(変圧器)。そして短絡に対応する開閉器


あと、力率改善の進相コンデンサ+直列リアクトルもここ。

機器の名称は「英語略表記+英単語+日本語」をセットで暗記

セットで覚える理由はあなたの記憶に残りやすいから。

意味のない情報はすぐ忘れる

人間の記憶の仕組みによると、意味のない情報、例えば数字やアルファベットを並べただけのものは非常に覚えにくい。いったん覚えたとしてもすぐに忘れる

例えば、高圧受電設備で超重要機器であるDGR付PAS。。

この文字の羅列を記憶したとして、あなたは一週間後に「DGR付PAS」という文字の羅列を果たして思い出せるだろうか?

関連のある情報は記憶に残りやすい

一方、(自分にとって)重要だったり、言葉に意味(ストーリー)があったり、連想しやすかったり、何かと関連づけられている情報は、記憶に残りやすいし忘れにくい。

この連想・関連付けて記憶する方法でポピュラーなのが語呂合わせ。

あなたも、中学や高校のとき、平方根の数値を覚えないといけないとき、次のような語呂合わせで覚えた記憶はないだろうか?

  • √2 ≒ 1.41421356 (一夜一夜に人見ごろ)
  • √3 ≒ 1.7320508 (人並みに奢れや)
  • √5 ≒ 2.2360679 (富士山麓にオウム鳴く)

例えば”2.2360679″という8桁の数字を工夫なしに覚えるのは非常に困難。

しかし、”2.2360679″を次のような語呂合わせで覚えると、工夫無しに覚えるよりははるかに覚えやすく、忘れにくい。

このような語呂合わせは、意味のない(?)数字の羅列に意味を(無理やり)くっつけ、言葉と数字を関連づけることで、記憶に長く残そうという、先人のありがたーい知恵である。

このように、意味のある情報、何かと関連づけられた情報は記憶に残りやすい。つまり試験で思い出しやすいということになる。

機器名称の覚え方は英単語で連想

それでは、さきほどの「DGR付PAS」はどのように意味のある情報・関連付けられた情報にして、記憶に残せば良いか?

機器名称を覚えるのための語呂合わせは思いつかなかったが、それに代わる非常に有効な方法が、

英語略表記+英単語+日本語をセットで暗記

である。

「え、そんなこと知ってるよ。参考書にも書いてる」とあなたは言うかもしれない。

実際、DGR付PASについては
 DGR付PAS(地絡方向継電装置付き柱上用気中開閉器)
と書いてある。

だけど、これ、あなたはずっと忘れずにいられる?

じゃぁ、何が違うかというと、ポイントは「+英単語+」の部分。つまり、

  1. DGR付PAS
  2. Directional Ground Relay 付 Pole-mounted Air Switch
  3. 地絡方向継電装置付 柱上用気中開閉器

と、2番目の英語(英単語)を挟んで覚えるのがコツ。

DGRもPASも、どちらも英単語の先頭文字1文字を取り出してつなげたもの。

 D: Directional
 G: Ground
 R: Relay

 P: Pole
 A: Air
 S: Switch

この英単語を連想&記憶に利用する。

というのも、あなたも私も、好む/好まざるにかかわらず、中学、高校で英語の授業を6年間受けてきた。だから、アルファベットから英単語、しかも中学校で習ったレベルの英単語を類推するのはそんなに難しいことではない。少なくともアルファベットから直接日本語名称を言うよりは、はるかに簡単(ではないだろうか?)

覚え方の練習

では、英語略称から英単語→日本語名称を覚える例として「PAS」の部分を練習してみよう。

  1. (最初の P が最も出てきにくいかもしれないが) Pは pole の P で、柱
  2. A は airで空気
  3. S は switch のS
  4. 1-3を並べて、柱 空気 スイッチ

どうだろう? PAS = 柱上用気中開閉器 とだけ覚えるよりも、

PAS は Pole Air Switch だから、柱 空気スイッチ

のように、アルファベットから英単語を類推して日本語名称を考えるほうが楽ではないだろうか?

ここで、あなたは「えっ?”柱上用気中開閉器”になってないじゃないか?」と思うかもしれないが、心配は一切ご無用。筆記試験で「柱上用気中開閉器」と書かなければならないことは無いし、名称を答えるときには選択肢に正式名称を書いてくれている。

事実、私はPASのことを「柱上気中スイッチ」と呼んでいるが、過去問で答えを間違えたことはない。

接地工事を一緒に書き込む

接地工事がA、B、C、D種のどれかを問う問題は頻出である。例えば、平成30年度では以下のような問題が出題された。

問題:図中の 3a と 3b に入る図記号の組み合わせとして、正しいものは


このように、接地工事の種類がそのまんま出題されていることが分かるだろう。

楽に覚えれて、忘れにくい

接地工事の覚え方は結線図に書き込むこと。

この方法は覚えやすく、混乱しにくく、忘れにくいという利点がある。

電験3種でも接地工事の種類について覚えなければならない。で、電験3種の参考書では、だいたい次のような表で記憶する(表には、説明に必要な部分だけ表示)。

種類 対象
A種 高圧機器の金属製外箱・鉄心
避雷器
B種 変圧器の二次側中性点
あるいは300V以下の二次側1線
C種 300V超の低圧機器の鉄台…
D種 300V以下の低圧機器の鉄台…
計器用変圧器・変流器の二次側

でだ。勉強してた当時困ったのは、「高圧機器の金属製外箱」「変圧器の二次側中性点」「計器用変圧器・変流器の二次側」がどこを指すのかちっとも分からなかった。だから、苦労してぜーんぶを「訳も分からず丸暗記」した!

そして、訳も分からず丸暗記したから、試験合格後すぐ忘れた

もちろん、3種に合格したわけだから忘れても良いのだが、覚えるときには「あれ?これ、どっちだっけ…?」と相当苦労した(で、たしか自己採点で間違えてたような記憶がある)。

これが、単線結線図を覚える時に接地工事も一緒に書き込んでいけば、「どこで」がすぐに覚えられ、非常に明確になる。

例えば B種接地工事。言葉で説明すると変圧器の二次側中性点、あるいは300V以下の二次側1線。具体的に何か想像がつかない。

だけど、結線図に一緒に書き込むと、6,600V を 200V/100V へ変圧するトランスの二次側ということは一目瞭然

実際、私は電工1の試験勉強のときは3回で記憶でき、過去問解いても接地工事は楽勝。電験3種の勉強のときのように表の説明だけで丸暗記したのと比べれば、努力も少なく、そして試験のときも間違えにくい。

だから、単線結線図を覚えるときには、一緒に接地工事を書き込むことが、短期間で合格するコツ。

まとめ

高圧受電設備の単線結線図を覚えるコツ。

  1. 4つのブロックに分けて覚える
  2. 機器の名称は「英語略表記+英語+日本語」をセットで暗記
  3. 接地工事を一緒に書き込む

今回ご紹介した方法を実践することで、あなたが1回で電気工事士1種に合格できるように応援している!

結線図を記憶できたら、次は各機器をマスター。
・責任分界点と区分開閉器(作成中)
・電路を開閉する機器(作成中)
・電流・電圧を計測する機器(作成中)
・受電設備を保護する機器(作成中)
・力率改善機器(作成中)
・トランス(変圧器)(作成中)

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