【電気工事士1種 過去問】高圧受電設備内に施す接地工事(R2年度問32)

問題 <R2年問32>
③に示す受電設備内に使用される機器類などに施す接地に関する記述で、不適切なものは。

<解答の選択肢>

  1. 高圧電路に取り付けた変流器の二次側電路の接地は、D種接地工事である
  2. 計器用変圧器の二次側電路の接地は、B種接地工事である
  3. 高圧変圧器の外箱の接地の主目的は、感電保護であり、接地抵抗は 10Ω 以下と定められている
  4. 高圧電路と低圧電路を結合する変圧器の低圧側の中性点又は低圧側の 1端子に施す接地は、混触による低圧側の対地電圧の上昇を制限するための接地であり、故障の際に流れる電流を安全に通じることができるものであること

— 答え —
計器用変圧器の二次側電路の接地は D種が正しいので、不適切なのは選択肢2。

【出典:令和2年度第一種電気工事士筆記試験問32】

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解法と解説

方針

接地工事に関する問題は、絶対的な合格必須問題。確実に得点できるようになるように。

ふくラボ流攻略法

問題を解くときには、あなたが描いた「単線結線図+接地工事」図を見ながら、解答すること。

接地工事を総合的に質問されているので、選択肢を1つずつ吟味していく。

選択肢1
変流器は CT。単線結線図の第3グループを見ると、CTの二次側電路には D種が施されている。

だから、この選択肢は正しい。

選択肢2
計器用変圧器は VT。第2グループ VCT内の VT、第3グループの VT の二次側電路には D種が施されている。

ということは、この選択肢が間違い=この問題の正解。

本番ではここでマークして次の問題に移るが、他の選択肢も吟味しておく。

選択肢3
③に示す受電設備内の高圧変圧器は、単線結線図では 第4グループ。これらの変圧器には A種と B種の2種類が施される。

このうち、A種は外箱に施す。

B種は高圧と低圧電路の混触事故に対処するため、二次側中性点、もしくは 300V以下の二次側の1線に施す。

選択肢の文章は「変圧器の外箱」なので、接地工事は A種。そして、A種の接地抵抗は 10Ω 以下

この選択肢は正しい。

選択肢4
この選択肢の吟味は、少々厄介。

高圧電路と低圧電路を結合する変圧器は、第4グループ。

選択肢の「変圧器の低圧側の中性点又は低圧側の 1端子に施す接地」は B種。

B種接地工事のキーワードの一つが「混触」。

だから、選択肢の文章で、混触まではいいと思う(というか、いいと言えるように学習を)。

問題は、混触以降の文書。ここまでの内容は普段お目にしない(読まない)。

だから、ここを読んで、「あれ、正しい?間違い?どっちだ?」と悩むかもしれない。

もし悩んだら、保留で。

まとめ

接地工事に関する問題は合格必須問題。自信をもって解答できるように。

問題を解くときには、必ず「単線結線図+接地記号」と選択肢を見比べながら解くべし。

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